「CTC AMERIKA」&「LOCIX」

いよいよシリコンバレー、これから「ベンチャーキャピタル」の視察。
   
視察は「CTC(伊藤忠テクノソリューション株式会社)」と「LOCIX」
   
このビルに何社のベンチャーキャピタルが入っているのでしょうか。
   
LOCIX社はCTCと提携したスタートアップということなのですかね。
   

日本のIT企業大手である伊藤忠テクノソリューション株式会社の現地法人で、シリコン バレーに拠点を構え米国におけるICT最新技術の研究、導入、日本への紹介などを 行っており、特にスタートアップ企業(ベンチャーIT企業)の発掘に力を入れている。

先方からのプレゼン

【CTCアメリカの概要とシリコンバレーの実情について】
・CTCアメリカは、1990年に拠点を構え、以降シリコンバレーの先端のスタートアップ企業(ベンチャーIT企業)の展開支援を行っている。これまでにワークステーションの会社、サーバーの会社、ネットワークのスイッチの会社とパートナーシップを広げ、2000年代半ばにソフトウェア、最近はクラウドサービス企業まで広がってきている。(スタートアップとは、既存会社の中や研究機関、大学などから出る新たな企業が水面下で新しいものを作り、山を登って頂上まで行く(成功する)ところまでを支援をすることで、シリコンバレーではこの仕組みが非常に発達している。特にシリコンバレーには全米トップクラスのスタンフォード大学やUCバークレーなど著名な大学があり、その卒業生が企業に入らずに最初から創業する。実際にアイディアが出来てから最終的には株式公開したり、どこかの企業に買収されるまで6~7年かかるといわれている。)
・これを支えているのがベンチャーキャピタルという存在で、アメリカで約400社あるといわれ、その7~8割がシリコンバレーに集まっている。このベンチャーキャピタルは、資金をスタートアップに注入するだけでなく、メンバーを会社に入れ、営業、法律、財務などの不足な知見を送り込み、その会社がいち早く成長できるように支援をする。日本のベンチャーキャピタルとはイメージが違う。
・CTCアメリカでは、シリコンバレーで年間約2万社の新しいスタートアップができるといわれている中で、企業向けのITソリューションを提供している会社を対象に年間約500社を調査している。このうち実際に面会して詳しい話を聞くのが約200社、また約100社は日本の本社あるいはお客様に直接紹介している。今期も5件の会社と新たにパートナーの契約をした。
・現在当社がフォーカスしている分野は、AI、IOT、ネットワーク、クラウド、セキュリティ、ITの運用、大きくこの6つからさらに細かく分野をみている。特に現在は、デジタルトランスフォーメーションがキーワードである。2013~14年から大きく注目を集めており、その背景にあるのはデジタル技術を活用したシェアリングエコノミーという表現もされる。タクシー業界のウーバー、デリ業界のエアビーアンドビー、放送分野のネットフリックスなどがクラウド、モバイル、様々なテクノロジーを活用して資産を持たずに既存の産業を壊していく。こういった流れは当初はタクシー業界あるいはホテル業界特有のものとみられていたが、今ではこれらの業界に限らず様々な業界でデジタルを活用して既存の事業者或いは新規に参入するデジタルトランスフォーメーションの必要性が叫ばれている。それを起こすのがシリコンバレーであり、ウーバーやエアビーアンドビーの本社やそれを支えるテクノロジー会社も全てシリコンバレーにある。
・デジタルトランスフォーメーションの定義は曖昧であるが、デジタルを使って顧客の体験を高めることがカギだと言われている。実は、従業員の働きやすさが高ければ高いほど、お客様の満足度も高いということが示されている。また、これからは新しい技術、例えばスマートフォンを知っている状態で入ってくる。ファイルの共有は、CD-ROMやUSBからドロップボックスやボックスのようなクラウドサービスを使って共有するのが当たり前となる。このような世代が入ってきた時に、働く環境やお客様にサービスをする環境は、改めて見直していかなければ、よいサービスは出来ない。人の仕事のしやすさということを考えた時には、新たな考えも取り入れていかないといけない。
・優秀な人材確保競争の中で、シリコンバレーでは新しいオフィスに莫大な費用をかけてる。アメリカの企業では、1日のうちの約35%の時間をオフィスで過ごしている。アップルの第二ヘッドクォーターとして作ったアップルパークは、総工費が5千億円である。同じようなことをアマゾンなどの他社もシフトしている。

視察団からの質問

Q.スタートアップには、1社当たり何人くらい送り込むのか。
A.ケースバイケースだが、多いパターンは、経営判断のポジションに1人、その人を核にして必要な財務担当や営業のプロ、国際展開のプロを送る。
Q.ワークスペースに居る時間を7~8時間とのことだが、実感としてもそれくらい早く帰るというイメージか。これだけの先進的企業が7~8時間の労働時間で完了する環境なのか?
A.日本と異なりはっきり分業されているため、社内の調整に掛かる時間が少ない。なお、家で仕事が出来る環境のため、会社では7~8時間仕事をし、自宅に帰り家族と食事をしたのちにまた3~4時間仕事をするようなことも多くトータルで見ると日本人よりも働いている。
Q.労働時間の管理の仕方は成果重視しか有り得ないということか?
A.そのとおり。むしろ会社でだらだらしている人は仕事が遅い人と見られる傾向がアメリカでは強い。

【AIについて】
・これからAIを取り入れないソフトウェアは世の中から駆逐をされていくといわれている。AIはスタートアップの投資においても今最もホットな領域である。AIのスタートアップに対する投資は、2012年頃は日本円で約600億円であったが、その後5年間ほどで5千億円までに膨れ上がっている。
・実際のAIは、様々な分野のソフトウェアに実装されている。人事関連ソフト、金融関連ソフト、ビジネスインテリジェンスという分析ソフト、製造業での故障予知や在庫管理のソフト、セキュリティの制御にもAIが多く活用されている。
・ソフトの一例を紹介すると、クイットという会社のソフトで、世の中のデータの8割を占めるテキスト情報を、クラスターで表現する。例えば新聞情報、お客様のアンケートの情報、営業マンやドライバーの日報など、これまで人の感覚で分類、集計していたものを、AIを使って正確に作業するようなソフトウェアである。またヘルプデスク、社外からの問い合わせ対応の自動化などにもAIを活用した多くのスタートアップが出て来ている。

視察団からの質問
Q.今後はAIが入ったソフトウェアがくるとのことだが、物流に関するAIが入ったソフトをご存知か?
A.配車計画には使われている。これまでは経験をもとに配車していたが、その会社のモデルを作り、誰が運転しても最適というルートで運行できるソリューションが出ている。また、クルマのテスラ社では、無人運転のトラックを開発している。労働力確保の観点からもトラックの主に幹線、長距離のところからそういう自動運転トラックが開発され、走行実験もされている。
Q.物流業界に投資をしているベンチャーキャピタルはあるか?
A.物流業界に特化しているところはあまりない。物流でのITが言われだしたのはアメリカもここ最近である。

【IOTについて】
・IOTもAIと同様に非常にホットなキーワードである。元々2020年頃までに500億台のデバイスがインターネットにつながるとしてスタートしてきたが、実はIOTは踊り場にきている。現在は、スマートシティや故障予知を活用したスマートファクトリーなどが話題であるが、世界のIOTプロジェクトの60%は概念の実証評価段階で、最終的に導入、運営に入ったものは全体の約4分の1で、成功としてみなされていない。IOTの導入による現実的な投資対効果が導き出せないといわれている。
・したがって、例えばアマゾンやマイクロソフト、シスコんまどこれまでIT業界を引っ張ってきた企業が参入しており、大手のプレーヤーを中心とした構造に変わりつつある。最近IOT関連でシステムダウンのようなセキュリティ事故が増えており、IOTのスタートアップとしてIOTに関するセキュリティ分野が注目されている。
・またドローン対策も。現在ドローンはアメリカ全体での月間約100万台が個人向け、企業向けに販売されており、将来は5,600万台まで増えるといわれている。しかし、ドローンの中には、通信を傍受するようなハッカーや盗撮、爆弾を搭載するなどのドローンがあるといわれており、企業においてリスクが高まっている。
・また、ウェアラブルの領域では、AR(オーギュメント・リアリティ)ろいうスマートグラス上に様々な情報を投影しての作業によって、現場に行かずとも熟練者がサポートするようなことで、作業の期間短縮を可能とし、満足度の高い働き方の提供が可能とすることなどである。
・クラウドの使用についても新しい課題が出てきている。例えば、アマゾンなどのパブリッククラウドは、セキュリティの機能が備わっているなど便利な一方で、データを個別のサーバーなどに移すほうが、パフォーマンスがよいとの流れがみえる。

視察団からの質問
Q.クラウドが一周してきて自社サーバーに戻ってくるというのは、その辺のレベルでのことなのか?日本でもそのようになるのか?
A.アメリカでのグラブやドロップボックスのような限られた業種でのこと。日本ではまだあまりない。
Q.クラウド利用の弊害とは、後々にデータをとりだせないことか?
A.その通り。あとはコスト面でも注意を要する。初期投資はほとんどないが、アイドル状態でも課金されたり、システムが膨らむと想定以上にコストがかかることがある。
Q.当社では、貴社からのご紹介でフィットビットという健康管理のシステムの導入を開始している。我々運送事業者は、安全管理や健康管理に大きな興味を持っている。労働力確保が大きなポイントになっており、若い世代の参入があまり望めない。例えばドライバーとかブルーカラーの体調を監視するような先進的な取り組みをしている企業はないか?
A.健康に関してはアメリカも積極的に取り組んでいる。日本と違って国民保険はなく、医療費がとても高く、保険に入れる人だけが病院にかかれる状況であるため、病気を未然に防ぐデジタルヘルスという領域がかなり注目されている。その中に利用可能なものがあるのではないかと思う。
Q.当社は中小企業だが、例えば経理システムなどについて、貴社では大規模な企業相手のビジネスが前提か?
A.特に企業規模は問わない。AIを使おうとするとまず学習の期間が必要になるが、今のソフトウェアは、予め学習させており、プロト段階から複数の企業に利用してもらい、標準的なロジックを用意し、それを最終的にユーザーが利用するようにしている。

【CTCアメリカが出資しているスタートアップのローシックス社が開発している無線カメラについて】
・弊社は倉庫やロジスティクス関係のソリューション等に焦点をおき、特許技術を使い運営をしている。当社の技術は倉庫内でのビジュアルデータや位置データをクラウドに集約し、倉庫運営を支援することを目的としている。
・eコマースにより、物流業界は変わっている。アマゾンの同日配達をはじめ、同日配達、翌日配達によって、工場から流通センター、流通センターから倉庫、お客様へという物流のスピードが要求されるようになる。倉庫業者などではネットワークへの負担は増えてコストが増加した例もある。そこで、当社では効率アップによりコストダウンの支援に向けた倉庫のデジタル化に向け、位置情報、画像データ、センサー情報を組み合わせた処理を志向している。ただし倉庫に十分な数のセンサーをつけられず、基盤コストや管理コストにもコストがかかるため、当社では、全て電池で稼働する多数のワイヤレスカメラで位置情報や画像情報を使える技術を開発することを目指している。
・弊社の技術のひとつのローカルポジショニングシステムは、wi-fi利用により省電力で非常に複雑なレイアウトの室内でも1m以下の誤差で位置情報を取る技術を提供するものである。このネットワークを使うことで、センサーの耐久年数を確保することができる。
・現在の実験では、10cm或いは15cm位の誤差で位置情報を取ることができることが確認できている。また、例えば壁によって位置情報が上手く取れないところは、当社が開発したアルゴリズムで位置情報を組み込むことができるような開発を行っている。
・当社ではこのシステムを大規模なロケーションでも使えるようにアップグレードし、当社が収集したデータを、第三者のAI技術、分析技術で利用できるようにしていく予定である。
・もう一つの弊社の技術の中心は、ワイヤレスハイデフニションカメラである。このカメラは、画像を撮るだけではなく、温度データ、湿度なども取ることができる。またバッテリーの寿命は数年もあるため、カメラの設置は、電気技師でなくても可能である。
・これら技術の使用事例を紹介する。倉庫での使用では、①トラックの入庫台数を計測し、ディスパッチャーがトラックが入るドックの指示が容易になる、②同時にトラックのドックの利用時間を計測し、倉庫の稼働状況を測ることが可能、③倉庫内のスペースの利用状況の把握が可能、④例えばフォークリフトな倉庫内での機器の利用状況の把握が可能などである。倉庫内の貨物の管理には、RFIDやバーコードを使った管理がされているが、当社のテクノロジーを使うことで、パレットの動きも把握できる。
・将来的にはスペースの利用状況や荷物の動きを総合的に分析し、人や機械を効率的に動かすかプランを提供し、効率的な倉庫利用を支援できると考えている。当社では、実際に、東京で安川電機と一緒に倉庫での運用実験も行っている。ある倉庫のトラックレーンにカメラを設置し、数分ごとの映像をAIシステムに回し、トラックの利用状況やドアの開閉状態を計測した。そのデータを安川電機のクラウドで分析した。また、アナログのデバイスの前にカメラを取り付けることで、温度や湿度などのデータを詳しく取ることができるなど遠隔からの監視を可能として、障害等を未然に感知することができる。
・当社では、インテリジェンスを加えることで、倉庫やロジスティクスが効率アップするシステムを提供していきたいと考えている。当社は、2015年3月に創設し、すでに東京大学、ジンベスチャー、ITベンチャー、日本の村田製作所、安川電機から支援を受けている。

視察団からの質問
Q.そのカメラは、電波を受けるのでICタグのよなものと考えていいのか。
A.似ていると思っていただいて結構。試作品のカメラは名刺よりやや大きく厚いサイズ感である。
Q.カメラ1台のコストはいくらか?
A.現時点では、カメラ1台が60~70ドル、ロケーションセンサーは30ドル程度。
Q.管理する商品が2万点あるとしたら、ロケーションセンサーは2万個必要なのか?
A.RFIDやバーコードを読み取るスキャナと当社のセンサーシステムをつなられれば、2万個は必要ないと思う。
Q.画像解析の精度について、倉庫は同じ形のフォークリフトでナンバーだけ違うというのがあるが、それを見分けることはできるのか?
A.1台1台を画像解析だけで見分けることは難しいが、例えばフォークリフトに大きく数字が書いてあるなどであれば可能となる。またロケーションタグをつければ、ビジュアルでなくても動態把握は可能である。

 

Cグループ報告(井田・塚原・井田)

1 訪問先企業による説明概要
CTCの松本様にご説明頂いた。CTCは、米国西海岸のサンタクララ本社で、北米地域の先端技術やIT市場動向などの調査、新製品の開拓などの役割を担っているほか、ニューヨークの拠点では主に日系金融機関向けにシステム開発や保守・運用サービスを提供している。約30人の従業員のうち半分が日本からの駐在員で、6つの組織によって成り立っている(写真1)。
人や資金の足りないスタートアップのフォローが主な仕事である。スタートアップには6~7年かかるといわれている。ゴールは株式上場や買収されることであり、またそのスタートアップはベンチャーキャピタル問う言う存在が支えている(全米に400社り、そのうち7~8割がシリコンバレーにある)。日本でいうと資金を援助する金融機関的なイメージがあるが、それよりもアメリカではしっかりのその会社に入り有能な人材を注入し、支援していくイメージである。
シリコンバレーでは土地柄、スタンフォード大学やUCバークレーの卒業生が企業に入らずそのまま起業するパターンも多い。
コーポレートベンチャーキャピタルという形態が2013年ころから増え、主流になりつつある。事業会社が設立したベンチャーキャピタル(GE、google、intel等)がスタートアップに投資するためのベンチャーキャピタルを社内に持っている。
シリコンバレーで年間2万社新しいスタートアップができるといわれている。CTCでは企業向けのITソリューションというフィルターにかけ、年間500社くらい新規の会社を調査し、200社程とお会いし、そのうち100社程を日本の本社やお客様へ紹介する。昨年は5件の会社と新たなパートナー契約をした。
デジタルトランスフォーメーションというキーワードが2013年、2014くらいから注目を集めている。資産をもたずに既存の事業を壊していく(uber、airbnb、netflix等)。
お客様の体験、経験を高めるのがデジタルフォーメーションのカギ。そのためには従業員が重要であり、従業員の満足度が高い程、お客様の満足度も高い。これから社会に出ていく人は新しい技術に慣れた人が社会に増えていく。また、新しい世代は働き甲斐や、働きやすさ、自分の生活とのバランスを重視する。働く環境、お客様にサービスする環境を改めて考えなければならない。シリコンバレーでは人材の採用合戦が激しく、採用できなければサービスもできない。新聞の記事にも、1日のうち約35%オフィスで過ごす中で、オフィスがどうあって欲しいかという問いに対し。面白い、やる気がわいてくる、繋がりがある、魅力がある、報いがあるという順になっている(写真2)。そのため、オフィス等に大規模な投資をする。また、家で仕事をする環境が整っている。会社でダラダラ残っている人は仕事ができない人と思われてしまう。
今後はソフトウェアを使える会社が世界を牛耳っていく。また、ソフトウェアをAIが食っていくといわれている。アメリカでは日本の約2倍AIに投資されている。特にAIを活用したアプリケーションに投資され、いろいろな分野に実載されている。
その人が見ている現場を他の人が見れるというデバイスの可視化が必要、例えば熟練の職人がパソコンの前で現場をみて、現場にいる若手に指導できる事により、時間の短縮や移動の短縮、生産性や安全性を高めることができる。
1) 2)

 

「LOCIX」のMatt Davidson氏にご説明頂いた。Locix Inc.は、スマートホーム向けの超省電力無線センサーシステム及びサービスを開発することをミッションに、2014年8月28日に設立されたベンチャー企業。創業者でCEOのVikram Pavate氏は、超省電力のマイクロLED技術のベンチャーの事業開発担当副社長を務めたのち、同社を創業。共同創業者のカリフォルニア大学バークレー校のVivek Subramanian教授とElad Alon准教授は、それぞれセンサー及び無線ネットワークの世界的権威。超低コストでかつ超長寿命のセンサー群による位置情報を含む取得データを活用したインタラクティブなスマートホーム・センサー・アプリケーションの実現を目指す。
倉庫関係、ロジスティクス関係のソリューション等に焦点を置き、特許を取っている技術を使って運営を助けたいという会社。その技術とは倉庫にある画像データ、位置情報データを集めて、クラウドに送ってこれからの倉庫運営を助けたいというのが目的。LOCIXの技術で物理的なスペースコストダウン、人員削減未来の倉庫運営を変えることができる。
Amazonの同日配達をはじめ、同日配達、翌日配達ができたことにより、物流のスピードが要求される。どうやってデータを集めるかというと、位置情報データ、画像データ、センサー情報を組み合わせて処理をする事が重要だが、倉庫に十分なセンサーを付ける事ができない。センサーが足りないことを分析し、いままでは配線しないといけなかったものをワイヤレスにして電池で動くようにした。
それが「ローカルポジショニングシステム」で、位置情報を取るシステム。携帯電話にもついているGPSを室内でどうとるかというシステム。正確な位置情報を知るにはお金がかかる。Bluetoothはポピュラーで安いが情報が正確ではない。LOCIXは1m以下の誤差で位置情報を取ることができ、色々な複雑なものがある室内でも情報を取ることができる。Wifiを利用し、消費電力は非常に低いが正確性は高いものを提供する。
さらに「超省電ネットワーク(900メガヘルツのネットワークで動く。標準のネットワークをカスタマイズし、消費電力は非常に低く、しかし待機幅は非常に高くできる)」を構築した。このネットワークを使うことにより。センサーが何年も使えるようにした。
いままでの通信網と我々の通信網を使う事により、余分な作業がいらない。wifiは大量のデータが送れないという事があったが。我々のネットワーク(ワイヤレスセンサーを作る→高画像のワイヤレスカメラをつくる→位置情報の正確なテクノロジーをつくる)をつかうことにより繊細な画像システムが構築され、結果倉庫内オペレーションの可視化が可能になる。他に、・画像だけでなく温度、湿度のデータもとれる・設置するのに時間がかからない・屋外用の設置も可能・バッテリーの寿命は数年という数々の利点がある。

2 説明を聞いて感じたこと
・アメリカの方が起業に対する意識が高く感じた。話にあったが、おそらく大学を卒業後、企業に入らずそのまま起業するという割合も、日本と比べるとだいぶ差があるのではと感じた。
・従業員の満足度が高い程、お客様の満足度も高いという言葉にハッとした。また、我々運送業界にも新しい技術に慣れた人が増えていくわけであり、また、新しい世代は働き甲斐や、働きやすさ、自分の生活とのバランスを重視するということで、ドライバー不足が叫ばれるなか、より一層働く環境を考えていかなければならない。また、そのための投資を行う必要性を感じた。
・LOCIX社の倉庫運営のサービスでいう、効率のアップとコストダウン、そしてデジタル化を強く意識しなければと感じました。

 

 

Dグループ報告(野村・坂本・穐山)

1 訪問先企業による説明概要(説明:松本様)
≪CTC (ITOCHU Techno-Solutions America,Inc)担当者:松本様≫
・1990年から伊藤忠テクノソリューションズアメリカでビジネスを始めた
・30名のスタッフで120社以上のスタートアップの日本展開を支援
・スタートアップとは会社の誕生から成功までとし、6〜7年かかる
・スタートアップを支えているのが、ベンチャーキャピタル400社あり、その7、8割がシリコンバレーにある
・始めた当初はハードウェアー中心だったが、10年ほど前からはソフトウィアークラウドサービスがビジネスの中心である
・現在では、9000社の顧客がいる
・シリコンバレーの日系企業数の推移は2016年770件の過去最高の企業数になった
・Customer Experience(顧客の体験を高めるためにどうするか)→Employee Engagement(従業員の仕事のしやすさ)=従業員の満足度が高ければ高い程、顧客の満足度が高い
・Today is AI. Make it visiable → 可視化(ITを最大限に活用するためには、可視化することが目的を実現するために必要)
・Iot(Internet of Things)→2020年までに500億のディバイスがインターネットにつながる
・Iotの現状→何をするかより繋がったら何かが出来るだろう Iotの踊場にきている
・今後はIotのセキュリティーにもっとお金をかけなければいけない
   
   
     
≪Locix社(Locix Inc.)説明:Matt Davidson様≫
・Local Positioning System(LPS)ロジスティクスの特許を利用して、画像で倉庫運営を助けたい
・倉庫内を10-15㎝の範囲でロケーション管理が出来る
・既存のプラットホームに繋げられる

2 説明を聞いて感じたこと
≪CTC≫・GoogleやApple、Uberなどのビジネスの成功の要因はプラットホーム型ビジネスといわれており、利用者間のマッチングがオープン化しても安全に利用できるセキュリティーが確立されれば、更にICT(情報通信技術)の活用が進むものと考える
≪Locix Inc.≫・例えばフォークリフトの稼働時間を考えた場合、開発中のカメラを使ってフォークリフトの動きに対して、適正台数を提供してもらえることができる
・フォークの使用頻度の管理をすることができる
・このカメラにより防犯機能のみならず、荷物の入出庫管理、フォークリフトの動態管理が従来より良くなる
・カメラがあることによって無駄の削減及び売上に貢献することができる
・カメラの脱着施工も簡略化できる

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